中部地方の中心都市・名古屋を県庁所在地にもつ愛知県。名古屋を中心に、「なごやめし」と呼ばれる個性豊かな食文化が育ってきました。
うなぎを3通りで味わうひつまぶしから、名古屋城まで。愛知を代表する名産と名所を3つずつ紹介します。
愛知県の名産
ひつまぶし
刻んだうなぎのかば焼きをご飯にのせ、3通りの食べ方で味わう
ひつまぶしは、刻んだうなぎのかば焼きを、おひつに入れたご飯にのせた料理。明治時代の後期に名古屋で生まれたとされ、料理店がうなぎを出前するとき、人数分をまとめておひつに入れたのが始まりといわれます。
食べ方は3通り。1杯目はそのまま、2杯目はねぎやのり、わさびなどの薬味をのせて、3杯目はだしやお茶をかけてお茶漬けにします。愛知のたれは、たまりじょうゆを使ったこってりした味で、だしをかけても、かば焼きの味がしっかり残ります。
愛知県は養殖うなぎの産地としても知られ、西尾市一色町は全国有数のうなぎの産地です。愛知のかば焼きは、蒸さずに焼き上げるため、香ばしさが際立ちます。
お取り寄せのかば焼きは、温め直すときに少しの酒をふると、ふっくらと仕上がります。
味噌煮込みうどん
豆味噌の汁でうどんを煮込み、土鍋のまま熱々で食べる
味噌煮込みうどんは、豆味噌の汁でうどんを煮込み、土鍋のままぐつぐつと熱々で味わう料理。今の形は、大正時代に名古屋で生まれたとされます。
豆味噌は、大豆と塩だけで作る味噌で、作られるのも食べられるのも、ほぼ東海地方に限られています。長く熟成させることで生まれる、濃いうまみと香りが特徴です。
麺は塩を入れずに水だけで打つ専用の麺で、かための独特な歯ごたえがあります。
汁が残ったら、ご飯を入れて食べるのも地元流。お取り寄せの家庭用セットなら、一人用の土鍋で手軽に作れます。
手羽先
鶏の手羽先を揚げ、甘辛いたれとスパイスをきかせた名古屋の味
名古屋の手羽先唐揚げは、鶏の手羽先を揚げて甘辛いたれをからめ、スパイスやごまをふった料理。手でつかんでかぶりつく、名古屋の居酒屋の定番です。
手羽先は、かつては主に飼料に使われていたといわれる部位。昭和30年代に、ある店で鶏肉の仕入れの手違いから生まれたといわれます。
今では、この地域の居酒屋で手羽先がメニューにない店のほうがめずらしいほど。店によって、たれの甘さやスパイスの辛さが違うので、食べ比べも楽しめます。
食べるときは、関節で折ってから骨に沿って身をはがすと、きれいに食べられます。お取り寄せの冷凍手羽先は、オーブントースターで温め直すと、皮がパリッとします。
愛知県の名所
名古屋城
徳川家康が築かせた城。金のしゃちほこと、復元された本丸御殿
名古屋城は、1610年に徳川家康が、九男・義直の城として築かせた城。天守の屋根に輝く金のしゃちほこは、名古屋のシンボルです。
天守は1945年の空襲で焼け、今の天守閣は1959年に再建されたもの。木造で復元する計画があり、天守閣の中には2018年から入れなくなっています(2026年10月時点)。
2018年には、尾張藩主の住まいだった本丸御殿の復元が完了し、全体が公開されました。豪華な障壁画や彫刻が、江戸時代の姿でよみがえっています。
西南隅櫓などの櫓や門は、戦災を免れた江戸時代の建物で、国の重要文化財に指定されています。春は桜の名所としてもにぎわいます。
熱田神宮
三種の神器のひとつ、草薙神剣をまつる。信長塀などの見どころも
熱田神宮は、三種の神器のひとつ「草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)」をまつる神社。日本武尊の妃・宮簀媛命(みやすひめのみこと)が、この剣を熱田の地にまつったのが始まりと伝わります。
境内には、織田信長が桶狭間の戦いに勝ったお礼に奉納したと伝わる「信長塀」があり、日本三大土塀のひとつとされています。
弘法大師(空海)が植えたと伝わる大楠もあり、大きな木々に囲まれた境内は、都会の中とは思えない静けさです。
宝物館では、刀剣をはじめとする奉納品を見ることができます。名古屋駅からも電車ですぐなので、名古屋観光と組み合わせやすい場所です。
香嵐渓
巴川沿いの渓谷をもみじが彩る紅葉の名所。秋は夜のライトアップも
香嵐渓は、豊田市足助町の巴川沿いに広がる渓谷。1634年に、香積寺の住職が参道にカエデを植えたのが始まりとされます。
紅葉の見頃は例年11月中旬から下旬。待月橋から上流の川沿いと飯盛山一帯が、赤や黄色に染まります。
11月には「もみじまつり」が開かれ、夜には飯盛山のライトアップも行われます。春は、カタクリの花が咲く場所としても知られています。
紅葉の時期は、周辺の道路がとても混み合います。臨時のシャトルバスや公共交通機関を使い、早い時間に出かけるのがおすすめです。
名古屋城と熱田神宮は、名古屋の街中から地下鉄や電車ですぐ。秋なら、少し足をのばして香嵐渓の紅葉を見に行くのもおすすめです。家で愛知を味わうなら、ひつまぶしに味噌煮込みうどん、手羽先を取り寄せて、なごやめしの食べ比べを楽しんでみてください。
個性豊かななごやめしと、城と神社、そして秋の渓谷。愛知は、食べ歩きと名所めぐりを一度に楽しみたくなる土地です。