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中部地方

石川県

加賀の美食と、城下町金沢の風情

日本海に突き出た能登半島と、加賀百万石の城下町・金沢をもつ石川県。加賀藩の時代から続く食文化や工芸が、今も暮らしの中に息づいています。

冬の主役・ズワイガニから、日本三名園の兼六園まで。石川を代表する名産と名所を3つずつ紹介します。

数字で見る石川県

面積

34位/47

4,190.94km²

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人口

33位/47

109.8万人

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面積:国土地理院「全国都道府県市区町村別面積調」2026年7月1日現在
人口:総務省統計局「人口推計」2024年10月1日現在(千人単位)

石川県の名産

ズワイガニ

雄は加能ガニ、雌は香箱ガニ。冬の解禁を待つ石川の味覚

  • 旬冬(例年11月上旬に解禁)

石川県でとれるズワイガニは、雄を「加能ガニ」、雌を「香箱ガニ」と呼びます。加能ガニは、2006年に県内の漁協がひとつになったのをきっかけに決められた、県全体の呼び名です。

漁は例年11月上旬に解禁され、底びき網で水揚げされます。加能ガニには、品質の証として青いタグが付けられます。

加能ガニは、しっとりと甘い身と濃厚なかにみそが魅力。小ぶりな香箱ガニは、甲羅の中の濃厚な「内子」と、おなかに抱えたプチプチの「外子」が楽しめます。資源を守るため、香箱ガニの漁期は短く設定されています。

お取り寄せのゆでガニは、冷凍の場合、冷蔵庫でゆっくり解凍するのが基本です。解凍方法は商品ごとに違うので、同封の説明に従いましょう。

治部煮

粉をまぶした鴨や鶏とすだれ麩を、とろみのある汁で煮た金沢の料理

  • 旬冬が中心(通年食べられる)

治部煮は、加賀藩の時代から受け継がれてきた、金沢を代表する郷土料理。小麦粉などをまぶした鴨肉や鶏肉を、すだれ麩や野菜と一緒に、甘辛い汁で煮て作ります。

肉にまぶした粉が汁にとろみをつけ、うまみを閉じ込めます。仕上げにわさびを添えるのが、治部煮ならではの食べ方です。

名前の由来には、「じぶじぶ」と煮る音から来たという説など、いくつもの説があります。もとは鴨などの野鳥を使う冬の料理で、口が広く底の浅い専用の漆器「じぶ椀」で味わいます。

家で作るなら、鶏肉に薄く小麦粉をまぶしてから煮るのがポイント。すだれ麩が手に入れば、金沢らしい見た目に仕上がります。

かぶら寿し

塩漬けのかぶにブリを挟み、麹で漬けた冬の発酵ずし

  • 旬冬(正月料理にも)

かぶら寿しは、塩漬けにしたかぶに切り込みを入れてブリを挟み、米麹で漬け込んだ発酵ずし。加賀藩の時代から伝わる、石川を代表する冬の味です。

かぶとブリを、米麹やにんじん、しょうが、ゆずなどと一緒に桶に重ね、重石をのせて2週間ほど熟成させて作ります。

発祥には、藩主の湯治の際に出された料理だったという説や、武士しか食べられなかったブリを、農民がかぶに隠して食べたのが始まりという説などがあります。

冬の味覚で、正月料理に欠かせない一品とされます。かぶのシャキッとした歯ごたえに、麹の甘みとブリのうまみが重なります。お取り寄せは冬の時期に限られることが多いので、早めの予約がおすすめです。

石川県の名所

兼六園

加賀藩が造り上げた日本三名園のひとつ。冬は雪吊りが風物詩

  • 行き方JR金沢駅からバスで約12分、兼六園下・金沢城バス停から徒歩約5分
  • 季節通年(雪吊りは11月から)

兼六園は、加賀藩の歴代藩主が長い年月をかけて造り上げた庭園。水戸の偕楽園、岡山の後楽園と並ぶ「日本三名園」のひとつで、国の特別名勝に指定されています。

名前は、庭園に求められる6つのすぐれた景観「宏大・幽邃(ゆうすい)・人力・蒼古・水泉・眺望」を兼ね備えることから。1822年に名付けられ、1874年には市民に全面的に開放されました。

冬の風物詩は、雪の重みから松の枝を守る「雪吊り」。毎年11月1日に作業が始まり、縄が円すい形に張られた姿は、金沢の冬を象徴する景色です。

開園時間は季節によって変わり、朝早くに無料で入れる早朝開園もあります。園路は玉砂利で滑りやすいところがあるので、歩きやすい靴で出かけましょう。

ひがし茶屋街

江戸時代に公許された茶屋街。木虫籠の格子が続く町並み

  • 行き方JR金沢駅から城下まち金沢周遊バスで「橋場町」下車(タクシーなら金沢駅から約10分)
  • 季節通年

ひがし茶屋街は、1820年に加賀藩から許しを得て開かれた茶屋街。今も当時の茶屋建築が並び、国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれています。

通りに面した家々の、細かい出格子は「木虫籠(きむすこ)」と呼ばれ、町並みに落ち着いた表情を与えています。茶屋建築のひとつ「志摩」は、国の重要文化財に指定されています。

通り沿いには、金箔を使った工芸品の店や和菓子の店、カフェなどが並び、町歩きが楽しめます。

日中は観光客で混み合うので、ゆっくり写真を撮るなら朝の時間帯がおすすめです。暮らしている人もいる町なので、静かに散策しましょう。

那谷寺

白山を開いた泰澄が開いたと伝わる古刹。奇岩と紅葉が見事

  • 行き方JR加賀温泉駅から周遊バス「キャン・バス」で、またはタクシーで約20分
  • 季節通年(秋は紅葉の名所)

那谷寺は、小松市にある古い寺。717年に、白山を開いた僧・泰澄が、岩屋に千手観音をまつったのが始まりとされます。寺の名は、花山法皇が名付けたと伝わります。

境内には、長い年月をかけて削られた白い岩山がそびえ、独特の景色をつくっています。この奇岩を含む境内は、「おくのほそ道の風景地」として国の名勝に指定されています。

松尾芭蕉もこの地を訪れ、「石山の石より白し秋の風」の句を残しました。本堂(大悲閣)と三重塔は、国の重要文化財です。

秋は紅葉の名所として知られ、多くの人でにぎわいます。境内は石段や坂道が多いので、歩きやすい靴で出かけましょう。

兼六園とひがし茶屋街は、金沢の中心部で歩いて回れる距離。那谷寺へは、北陸新幹線の加賀温泉駅から向かえます。家で石川を味わうなら、冬にカニとかぶら寿しを取り寄せて、加賀の冬の食卓を楽しむのもおすすめです。

藩政時代から受け継がれる美食と、静かな庭園や茶屋街。石川は、季節を変えて何度でも訪ねたくなる土地です。

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参考にした情報