茨城県の名産
メロン
収穫量全国1位。鉾田市などで、品種を替えながら春から秋まで出荷
茨城県はメロンの収穫量が全国1位(農林水産省の資料、2024年産)。主な産地は、鉾田市や茨城町、鹿嶋市など、太平洋に近い県の南東部です。
旧旭村(今の鉾田市)では、昭和40年代のはじめにプリンスメロンの栽培が本格的に始まりました。今ではオトメ、アンデス、クインシーなど、時期の違う品種をリレーのように育て、4月から10月ごろまで出荷しています。
茨城県が育成した大玉の品種「イバラキング」もあり、品種ごとの香りや食感の違いを食べ比べるのも楽しみのひとつです。
食べ頃は品種によって違うので、届いたら同封の案内を確かめましょう。一般に、常温に置いて追熟させ、食べる2〜3時間前に冷蔵庫で冷やすと、甘みと香りをしっかり味わえます。
干しいも
蒸したさつまいもを干すだけ。流通量の8割以上が茨城産
干しいもは、さつまいもを蒸して皮をむき、切って干しただけの素朴なおやつ。砂糖などは加えず、いもの甘さだけで作られます。
主な産地は、ひたちなか市、東海村、那珂市。冬に海から吹く風を利用して干すため、作られるのは11月から3月ごろが中心です。茨城県によると、流通している干しいもの8割以上が茨城県産です。
発祥は静岡県とされ、その作り方が茨城に伝わって、那珂湊(今のひたちなか市)を中心に広まったといわれます。
形は、平たく切って干す「平干し」、いもを丸ごと干す「丸干し」、角切りなどさまざま。そのままでもおいしいですが、トースターで軽くあぶると、香ばしさと甘みが増します。
あんこう鍋
「七つ道具」と呼ばれる身や皮、肝まで味わう、冬の茨城の鍋
「西のふぐ、東のあんこう」といわれるほど、あんこうは冬の茨城を代表する味。平潟、久慈、那珂湊などの港で水揚げされます。
あんこうは体の大部分が水分で、ぬめりも強いため、まな板の上ではさばきにくい魚。そこで、吊るしたまま切り分ける「吊るし切り」という独特の方法でさばかれます。
身、皮、ヒレ、エラ、肝、胃、卵巣は「七つ道具」と呼ばれ、捨てるところがほとんどありません。これらを一度に味わえるのが、あんこう鍋です。
漁師の船上料理がルーツといわれる「どぶ汁」は、肝を鍋でから煎りし、水をほとんど使わずに、あんこうと野菜の水分で煮込む濃厚な味。お取り寄せのあんこう鍋セットは、締めに雑炊にするのがおすすめです。
茨城県の名所
偕楽園
日本三名園のひとつ。約100品種3,000本の梅が早春を彩る
偕楽園は、水戸藩9代藩主・徳川斉昭が造らせ、1842年に開かれた庭園。金沢の兼六園、岡山の後楽園と並ぶ「日本三名園」のひとつに数えられます。
開園した当初から、藩の人々だけでなく領民にも開放されていたのが特徴。「民と偕(とも)に楽しむ」という名前の由来になった考え方が、今も公園の姿に受け継がれています。
園内には約100品種・3,000本の梅が植えられ、早咲きから遅咲きまで、例年1月中旬から4月上旬ごろまで長く花を楽しめます。斉昭が建てた好文亭の3階からは、梅林や千波湖を見渡せます。
梅の時期には「水戸の梅まつり」が開かれ、特に混み合います。開園時間は季節によって変わるので、出かける前に確認しておきましょう。
国営ひたち海浜公園
春は丘一面のネモフィラ、秋は真っ赤なコキア。季節の花の公園
ひたちなか市の海沿いに広がる国営公園。季節ごとに広い花畑が見られ、なかでも有名なのが、春の「みはらしの丘」です。
例年4月中旬から5月上旬には、丘一面にネモフィラが咲き、空と海に溶け込むような青い景色が広がります。見頃のピークは1週間から10日ほどと短めです。
夏には丸い形のコキアが緑色に茂り、秋になると真っ赤に色づきます。同じ丘でも、季節によってまったく違う表情を見せてくれます。
ネモフィラの時期などは、入園料が通常と異なる季節料金になることがあります。休園日も時期によって変わるので、公式サイトで確認してから出かけましょう。
袋田の滝
高さ120m、幅73m。岩肌を四段に流れ落ちる日本三名瀑
大子町にある袋田の滝は、高さ120m、幅73m。栃木の華厳の滝、和歌山の那智の滝と並んで「日本三名瀑」に数えられ、2015年には国の名勝に指定されました。
岩壁を四段になって流れ落ちることから、「四度(よど)の滝」とも呼ばれます。季節ごとに訪れる価値がある滝だと、西行法師がたたえたという言い伝えも残ります。
秋は例年11月上旬から中旬が紅葉の見頃。冬の冷え込みが厳しい時期には滝が凍ることもあり、全体が白く凍る「氷瀑」が見られるかどうかは、その年の寒さ次第です。
滝の正面へは、観瀑トンネルを通って向かいます。トンネルの営業時間は季節によって変わるので、事前に確認しておくと安心です。
偕楽園とひたち海浜公園へは、水戸駅や勝田駅を起点に回れます。袋田の滝へは、水戸駅からJR水郡線で北へ。家で茨城を味わうなら、夏はメロン、冬は干しいもとあんこう鍋を取り寄せて、季節ごとの茨城を楽しむのもおすすめです。
梅に始まり、ネモフィラ、コキア、そして滝の紅葉と氷瀑。茨城は、季節を追いかけて何度でも訪ねたくなる土地です。