日本の南西の端、たくさんの島々からなる沖縄県。かつて琉球王国として、中国や東南アジアとも交易してきた歴史があり、料理や建物、祭りに独自の文化が息づいています。
島の暮らしから生まれた沖縄そばから、再建が進む首里城まで。沖縄を代表する名産と名所を3つずつ紹介します。
沖縄県の名産
沖縄そば
小麦粉だけの太めの麺に、豚骨とかつお節のだし。三枚肉をのせて
沖縄そばは、そば粉を使わず、小麦粉だけで作る太めの麺に、豚骨とかつお節でとっただしを合わせた麺料理。明治の中ごろに、那覇に開かれたそば屋が始まりとされます。
そば粉を使わないため、1976年に「そば」という名前の表示が問題になりましたが、1978年10月17日に「本場沖縄そば」の名前が認められました。この日は「沖縄そばの日」になっています。「本場沖縄そば」は地域団体商標にも登録されています。
具の定番は、甘辛く煮た豚の三枚肉、かまぼこ、紅しょうが。唐辛子の調味料「コーレーグース」をかけて味わいます。宮古そばや八重山そばなど、島ごとの違いもあります。
お取り寄せの麺とスープのセットなら、三枚肉をのせて、家でも本場の味を楽しめます。
ゴーヤー
収穫量全国1位。ほろ苦さがくせになる、チャンプルーの主役
沖縄県は、ゴーヤー(にがうり)の収穫量が全国1位(農林水産省の資料、2022年)で、全国の約4割を占めます。本島南部をはじめ県内各地で育てられ、冬から春にかけても全国に出荷されています。
もとは夏の野菜ですが、品種改良などで一年中出回るようになりました。沖縄では、夏バテを防ぐ野菜として親しまれてきました。
代表的な料理は、豆腐や卵、豚肉と炒める「ゴーヤーチャンプルー」。チャンプルーは、県内の家庭で広く食べられている料理です。
苦みが気になるときは、薄切りにして軽く塩をし、軽く絞ると和らぎます。取り寄せたら、新鮮なうちに料理しましょう。
沖縄黒糖
さとうきびの搾り汁をそのまま煮詰める、離島8島の伝統の味
沖縄黒糖は、さとうきびの搾り汁を、そのまま煮詰めて固めた砂糖。1623年に、琉球王国の使節団が中国から持ち帰った製糖法をもとに作られ始めたとされます。2025年11月に、国の地理的表示(GI)に登録されました。
作られているのは、伊平屋島・伊江島・粟国島・多良間島・小浜島・西表島・波照間島・与那国島の8つの島。国内で作られる黒糖の約9割は沖縄県産です。
昔ながらの製法で、さとうきびの汁をそのまま煮詰めて作るため、こくのある深い甘さが特徴です。
そのままお茶うけにするほか、料理やお菓子づくりにも使えます。湿気を吸いやすいので、開けたら密閉して保存しましょう。日持ちがよく、取り寄せやおみやげにも向いています。
沖縄県の名所
首里城
琉球王国の王城。再建された正殿が2026年11月に公開予定
首里城は、琉球王国の王城で、国王が暮らし、政治や外交、祭事の中心となった場所です。2000年に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録されました。世界遺産の対象は、地下に残る城の跡(遺構)で、復元された建物ではありません。
2019年10月31日の火災で、正殿など8棟が焼けてしまいました。首里城は、創建から先の大戦までに4度焼失していて、前回は1992年に復元されました。2019年の火災のあと、再び正殿の再建が進められてきました。
再建された正殿は、2026年11月23日から公開される予定です(沖縄県知事のコメントによる)。正殿の中を見るには、首里城公園のサイトからの事前予約が必要です。外観や、正殿以外の有料区域は予約なしで見学できます。
朱色の正殿や守礼門、高台から見下ろす那覇の街も見どころ。公開の日程や予約の方法は、出かける前に首里城公園の公式サイトで確認しましょう。
沖縄美ら海水族館
ジンベエザメやマンタが泳ぐ、大水槽「黒潮の海」が名物
沖縄美ら海水族館は、本部町の海洋博公園の中にある水族館。1975年の沖縄国際海洋博覧会で作られた施設をもとに、2002年にリニューアルオープンしました。
いちばんの見どころは、容量7,500㎥の大水槽「黒潮の海」。世界最大級の魚、ジンベエザメや、大きなひれを広げて泳ぐナンヨウマンタの姿を、目の前の大きなアクリルパネル越しに眺められます。
ナンヨウマンタは、2007年に飼育下で世界で初めて出産に成功しました。ジンベエザメの「ジンタ」は、2025年に飼育30年を迎え、飼育期間の世界最長とされています。
サンゴ礁の海や深海の生きものなど、沖縄の海の多様さを知ることができます。那覇から離れているので、時間に余裕を持って出かけましょう。
竹富島
白い砂の道と赤瓦の家が残る、昔ながらの島の集落
竹富島は、石垣島の南西に浮かぶ小さな島。白い砂の道に、サンゴの石垣と赤瓦の屋根の家が並ぶ集落が残り、1987年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれました。
島をとりまく海は1972年に国立公園に指定されました。島で行われる種子取祭は、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
島をめぐるなら、三線の音色を聞きながら集落を進む水牛車がおすすめ。白い砂の道を、ゆっくり進む時間を楽しめます。
島の自然と文化を守るため、2019年から入島料(任意)の協力をお願いしています。石垣港の離島ターミナルや竹富港の券売機で払えます。島にはレンタカーがないので、身軽に出かけましょう。
首里城へはゆいレールで、美ら海水族館へは那覇からバスや車で本島北部へ、竹富島へは石垣島から船で向かえます。家で沖縄を味わうなら、沖縄そばとゴーヤーチャンプルーを作り、食後に黒糖をお茶うけにするのがおすすめです。
琉球の歴史と、青い海の島々。沖縄は、ゆったりとした島時間を味わいに出かけたくなる土地です。